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管理人評価点:71.33
シナリオ・世界観 | 3.8 |
グラフィック | 3.3 |
音楽・効果音 | 4.3 |
声優 | 4.3 |
システム・UI | 2.5 |
服装(コスチューム)・エッチスタイル | 1.7 |
管理人+α(特化ポイント+しこ度) | 0.33 |
総合 | 71.33点 |
ソフト情報
ブランド | raiL-soft |
リリース日 | 2008年7月25日 |
ジャンル | ヴィジュアルノベル(和風伝奇AVG) |
原画 | めいびい |
シナリオ | 希 |
声優 | 天水るみ(令嬢) 香澄りょう(司書) 歌織(渡し守) 愛原瑞生(琵琶法師) 草柳順子(お手伝いさん) |
こんな人におすすめ
・読書好き
・シナリオ重視
・変わったエロゲを体験したい人
管理人の感想(ネタバレあり)
シナリオ
世界観、雰囲気がずば抜けてよかった。
舞台は大正から昭和初期にありそうな旅籠。
イメージすると千と千尋のあれ。
和風だけでなく、洋っぽさもあるところが良いアクセントになっています。
主人公は記憶を失った青年。20代前半だろうか。
最初のヒロイン(令嬢)はまだ成人していなそうな女の子で、服装やおっぱいの見た目から中〇生を思わせます。
記憶を失った青年が渡し守に拾われ旅籠で療養することになる。
令嬢に見初められ一夜を過ごすも、様々な怪異現象が起きる旅籠で青年も巻き添えになる。
それが原因で令嬢と仲違いに。旅籠のピンチに2人は再び手を取りあえるのか。
そして青年が失った記憶と旅籠の関係とは。
この令嬢が旅籠を守る女将さんで、物語はこの2人を中心に進んでいきます。
さらにサブとして固める2人の女性(司書・琵琶法師)に渡し守という女性を含めた3人がサブヒロインといったところでしょうか。
途中まで共通のルートを進み、途中選択肢から3ルート(BADも含めるとさらに増える)に分かれます。
最初に進むことが推奨される令嬢ルートが一番長く、よく作られた物語でした。
青年、令嬢ともに『心・気持ちの乱高下』が激しく、見ているこっちもハラハラさせられる展開が多めで読んでいて飽きません。
令嬢ルートで1つの話しは完結できるのですが、いくつかの謎が残っておりそれを解き明かすために他のルートへと進むことになります。
文庫小説5~6冊分はあるテキスト量
ノベルゲームだけあってテキスト量はかなりのもの。
あくまで管理人の概算ですが総プレイ時間に1分で読める文字数をかけると57万~86万文字となりました。
タイムウォッチを押したりメモを取る作業があることを考えて少ない57万文字だとしても、文庫小説5~6冊分のテキスト量になります。
正直普段から新聞、本を読まない人にはかなり苦痛のゲームでしょう。
このテキストが永遠続きます。
漢字・単語も難しいものが頻出し、漢検2級持ってる管理人でも四苦八苦。
調べたりしてたらさすがに時間がいくらあっても足りないレベルなので、漢字一文字ずつの雰囲気で解釈していきました。(ちなみに漢検2級は常用漢字全部が範囲 大学・一般レベル)
人を選ぶゲーム
他の批評サイトでも『隠れた名作』とタグがつけられるくらいには、管理人も良い作品と感じました。
ノベルゲームの中でも硬派な本作は、合わないと思う人は最初から触っていないだろうし、そりゃ隠れるわなと言ったところ。
時間があって小説を読むことに抵抗がない人には、かなりおすすめの作品です!
グラフィック
2008年リリースと一昔前の作品なので、グラフィックは今と比べて劣ります。
シナリオにあわせてグラフィックや背景も和風テイストでまとめられているのは、世界観が統一されてグッドでした。
残念な点は立ち絵。
立ち絵と一枚絵(なんなら一枚絵同士でも)の顔立ちが全く違うことがあり、ちょっと『ん?』とはなりましたね。
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音楽・効果音・声優
オープニングから引き込まれるものがありますね。
展開によって盛り上げたり、おどろおどろしい雰囲気にしたり各種BGMも非常に良い仕事をしています。
効果音も
・水
・櫂(船のオール)
・宴の喧騒
・工具
など、あげたらキリがないくらいに細かい効果音があります。
これらの効果音は臨場感が生まれる要素として一役買っていました。
声優さんは、司書役の香澄りょうさんが今でも現役バリバリでやられています。
他の方は引退気味でしょうか。
メインヒロインの令嬢役を演じた天水るみさんの演技も非常に良かったのですが、アダルトゲーム業界では活躍できず、今は役者名を変更しており仕事もそこまでされていないようです。(雨夏未佳HP:2025年9月29日閲覧)
声優さんを語るならこの中では、お手伝いさん役!
同じ顔でも個性があったお手伝いさん役ですが(無論声も違った)、1人でやられていたんですね。
で調べてみたら草柳順子さん!
草柳さんも今ではアダルトゲームで目にすることがありませんが、この2008年頃はかなりの本数をこなされていました。
総数約500本超のゲームで声を充てられていたと言えばその凄さがわかると思います。
システム・UI
一般的な機能は揃っている感じです。
選択肢の表現が凝っており、ふすまになっています。
世界観と合っていて非常に良い。
残念だった点は章題(章や節目のタイトル)がわかりにくかったこと。
セーブすると今の章題がわかるのですが、都度セーブしないとわからないのが不便でしたね。
細かく章題が設定されているわりに、ゲーム本編をずっとプレイしていると区切りがわかりにくいので集めるのが難しい。
そのうえセーブが必要ではないゲームでしたのでなおさら集めるのが大変でした。
印象的な服装・プレイ内容
作中で印象に残った衣装は
・着物
・令嬢の普段着
・メイド服
と目の引く衣装は少なかったです。
印象的なプレイ内容を書き出すと、
・連続射精(まさしく精根尽き果てる)
・寸止めプレイ
・百合(司書×法師)
・近親相姦(姉×弟)
とこちらもマニアックなプレイは拝めませんでした。
読むアダルトゲームなのでCGよりも基本文字で表現しているのですが、一応文字だけでは
・触手プレイ(CGもあるけど生々しいものではない)
・お手伝いさん5人による青年輪姦(こちらも裸になるくらいのCGのみ)
がありました。
抜き専門にするならこのあたりのCGをしっかり描写するのでしょうが、これからもわかる通り硬派なゲームでしたね。
攻略情報
選んだ選択肢によってルートが分かれるタイプ。
大事な選択肢は
■3回目の選択肢
『令嬢の誘いを受ける』『図書室へ行く』
左でCG回収、右で司書ルートのフラグが立ちます
基本右を選ぶのですが、左でCG回収してからロードして右に進むのもあり。
■5回目の選択肢
『法師に撥を届けてやる』『酒場のお手伝いさんに預ける』
左で琵琶法師ルートのフラグが立ちます。
■6回目の選択肢(分岐)
『令嬢のことだった』『図書室の鬼女のことだった』『琵琶法師のことだった』
3回目、5回目でフラグを立てておくことで司書と法師の選択肢が増えます。
ここが一番大きな分岐になりますので目立つところにセーブしておきましょう。
それぞれのルートであと1回選択肢が出てきますが、トゥルーエンドがバットエンドの選択肢になりますので自力で選びましょう。(まぁ左が正解、右がノーマルって感じですね)
攻略時間
霞外籠逗留記の攻略時間は
22時間54分26秒(内エッチシーン3時間13分51秒)でした。
総プレイ(読書?)時間に対し、エッチシーンは14.1%。
圧倒的に通常パートを読んでいる時間のほうが長いです。
簡単に攻略時間の経過です。
共通パート(分岐になる6回目の選択肢まで) 3:50:33
令嬢終了時 10:28:26(+6:37:53)
司書終了時 14:43:14(+4:14:48)
法師終了時 19:20:26(+4:37:12)
渡し守終了時 22:54:26(+3:34:00)
分岐までが4時間弱。
令嬢のストーリーが6時間半に対し、他のルートは4時間前後となっております。
最後に総評(ネタバレあるよ)
管理人的には23時間かけた甲斐があった作品でした。
ちょうど涼しくなった9月末、秋の鈴虫の音色と共に読み進めたのも風情があってよかった。
いや~
やってわかったけど、確実にこのゲームは人を選びますね。
総合点がいままでの中でも低いですが、読むアダルトゲームというジャンルが直接響いた形。
服装・エッチスタイル・管理人の+αの項目で10点ほど他より低いです。
シナリオ重視のノベルゲームなら仕方ないこと。
正直ゲームじゃない、読書だよ読書。
選択肢によってルートがわかれるのがゲーム要素と言うのならそうだけど、文庫本なら司書編、琵琶法師編、渡し守編ってわけて出すだけだからね。
エッチシーンの時間が通常パートと比べて短いとはいえ、きちんとそこはアダルトゲームしてた。
ニゴリが操っていた令嬢もどきとのプレイ、青年監禁時の寸止めプレイは鬼気迫るものがありました。
残念ながらこのゲームで抜くことはなかったが、それ以上に良い作品を読ませて頂いたという言葉が出るくらいには満足できました。
最後に管理人が選ぶここが好き!
ボリューム最大にして10回くらいリピートした!
(あとお手伝いさんに囲まれてるとこも当然好きよ)